くらしとしごと 進行中 2018.08.10

共感でつながりながらお金の巡りをつくる、お金の小さなしくみをつくりましょう

「お金、どうする?」 何かを始めるとき、必ずでる言葉。くらしのアトリエの協働事業と、お金のこと(プロジェクトファイナンス)を、考えてみます。

私たちの協働事業プロジェクトにおけるお金(プロジェクトファイナンス)の調達には、各プロジェクトに適したお金の小さなしくみを、さまざまに実験しています。

100年生きると言われる時代のお金

個人金融資産1,800兆円*を誇る、世界2位の、個人のお金がたっぷりあるこの国。417兆円*と過去最大の法人内部留保のお金がある、日本。「どうにも、地域や個人にはお金が巡っている実感がない」のが正直なところではないでしょうか。
*2017年3月末。日銀・資金循環統計

これは、日本社会における、社会構造の変化が大きく影響しています。旧来の資本主義経済の仕組みだけでは、地域や個人にお金がめぐらなくなったのが今の時代です。また、「お金がある」だけでは、個人のくらしの豊かさや充実が、手にできない時代でもあります。「共感」や「つながり」が、お金に代わる大きな価値として流通している時代です。

私たちは、『共感つながり経済』や『わたし投資』という、これからの時代の個人と地域のくらしが豊かになるお金の巡りを、この社会に生み出していきたいと考えています。

ちょうどいい経済としての「共感つながり経済」や「わたし投資」

ひとつ大事な点として、私たちは「ちょうどいい」を目指していきます。「共感つながり経済」と「資本主義経済」の両方を生かします。資本主義経済の仕組みは、とても良くできていると思うのです。そこでまかなえない、「共感つながり経済の仕組み」を実験します。その両方の手法を、それぞれのプロジェクトに最適な形で活用していく。これが、アトリエがめざす「ちょうどいい、お金のカタチ」であります。

何が違うの?「資本主義の投資」と「わたし投資」

これまでの世界の主流である資本主義における“投資”、その基本スキームは「お金がお金を生む」ためのものでした。投資対象の多くは、日本や世界や大企業や…さまざまな投資商品。自分とは無関係の世界中の投資商品を通じ、お金は世界をめぐります。

お金があれば、なんでも買えた。お金があれば、豊かに、幸せになれた20世紀。戦後の経済が拡大する時代はこれでよかったのです。企業が潤い、地域が潤い、個人が潤い、国や行政も潤う。

21世紀。グローバル化の時代によって、投資のお金は、地域に巡りにくくなりました。大企業の生産が海外移転し、企業や東京が儲かっても、必ずしも地域や個人が潤わない社会構造へ。また、地域での小さな良い活動は、しばしば、あまりに規模が小さいために、組織中心のお金の流れの外に存在しています。

物質的な豊かさが一定満ちた21世紀。
今、わたしたちは、お金があっても買えないもの、があることに気づき始めています。

・・・お金があっても、孤独。
・・・お金があっても、不安。
・・・お金があっても、健康ではない。

くらしのアトリエの経済。お金調達のカテゴリー「共感つながり経済」

わたしたちは、「地域に、わたしのお金が巡る」「わたしが、つながりや共感を手にできる」、小さな投資スキームを作り出そうと思うのです。私と私のお金が生きる。その結果、地域に良いものが生まれ、社会や誰かの役に立ち、わたしには「ワクワクする毎日」と「共感でつながる仲間と安心」が手に入る。

お金は5つの投資で調達することができます。

1. わたし基金(=部費出資)

私が参画する大事なプロジェクトは、当然ちゃんと成功して欲しい! だから、わたし基金。プロジェクトの基本運営費を、参加する仲間で毎月等しくお支払いする、基本スキームです。所属するプロジェクトの内容により金額は変わりますが、たとえば月2,000円から5,000円。

これは「取り組みが、自分ゴトになる。」ための枠組みです。地方の補助金プロジェクトが、しばしばコケるのは、人のお金だから。人は自分が自腹を切ると、モノゴトへの取り組み姿勢が変わるのです。プロジェクトの成果(利益)は、原則、共同分配。参加メンバーに等しく還元されます。

2. モヤイ投資(=共同出資)

プロジェクトのまとまった投資費用を、「モヤイ投資」で参加メンバーが共同出資・共同積立。もともと、漁師さんが船を買うときに、仲間内でお金を積み立てた。日本伝来の共同購入スキームです。

3. わたしのネーミングライツ投資(=実感実体出資)

地域のみなさんが“ネーミングライツ権”を購入できるスキームです。くらしのアトリエで生み出す小さな協働事業には、「田中歳三ビール」や「みゆきさんカード」など、小さなネーミングライツ権をさまざま設定していきます。

昔から日本では、偉くなった人は、地域や未来のために寄付や基金を行ってきました。長く生きてきた私が輝く、「わたしのネーミングライツ」。地域に役立つ、私のお金が目に見えて若者の役に立つ、社会と私がこれからも輝く投資です。

4. スタートアップ並走型・エンジェル投資(=小商いエンジェル出資)

さあ、あなたも、エンジェル投資家に。小さな地域事業のプロジェクトを応援し、並走し、見守りませんか? ──今は会社の仕事が忙しい。でも、未来の自分のために、小さく地域の活動を始めたい。お金で応援!できるときにワクワク参画。時間を味方にする、私のための投資。プロジェクトの成果と仲間が、自分のつながりと財産になる。将来の自分のための活動を、今、ここから“エンジェル投資”という形ではじめてみませんか?

5. ちょうどいい資本主義

資本主義経済のしくみを、プロジェクトに最適な形で活用し、「ちょうどいい経済」を作り出していきます。企業様からの業務委託や協賛、出融資、寄付、公的資本、クラウドファンディング等がこれにあたります。

ここからの時代のお金のあり方として、くらしのアトリエでは、ここからの時代の「地域のお金の巡り」のしくみ自体をつくることを、引き続き考えていきます。